2020-01-01から1年間の記事一覧

本格野球小説 Me And Mr.OCHIAI その2

Chapter2 センチメンタル・ヒロミツ 落合博満は自宅に帰ると、スタジアムジャンパーを脱ぎ、セーターを脱ぎ、ズボンのベルトを緩めてそれも脱ぎ捨て、ステテコと肌着のシャツだけになって、広いリビングの真ん中に据えられた革張りのソファに腰を下ろした。 …

本格野球小説 Me And Mr.OCHIAI その1

Chapter1 トリプルクラウンの予言 「手が先だって言ってんの。そもそも手が出なきゃ、バットが球に当たるわけないだろ。手が出りゃ腰はあとから付いて来んだよ」と落合博満は、その日23回目のまったく同じセリフを僕に発した。「お前のはこうじゃん」 トレー…

【散文】大根、中央線、夕日、鎌倉、そして大根

大根、中央線、夕日、鎌倉、そして大根 コンチクショーって思ったらさあ、大根抜けよ大根! あのなあ、お前俺が何年中央線乗ってると思ってんだ? 14年だぞ、14年。赤ん坊が立派にたわけた口きくガキになる年数だよ。それを毎日2回、1年に264日で1037回だぞ…

こんな夢を見た——アートコンペとケンジと、一発ギャグ

夢の中で、僕はアートの国別対抗コンペみたいなイベントの日本チーム出展者として会場にいる。 例によって、事前の説明をちゃんと聞いていなかった僕は、時間ぎりぎりだというのに、間違って韓国チームの建物に入ってしまい、怪訝な視線を浴びながら慌てて飛…

最近夢が多層化している件について

このところ夢の階層が深い。 どういうことかというと、特に明け方、夢を見たあと「あぁ、妙な夢だった……」と思うのだが、それがまだもう一層上の夢の中だったりする。 この、薄膜のような夢の層から、完全な覚醒まで浮上するのにはなかなか時間がかかり、朦…

こんな夢を見た——Gibson ES-335

ギブソンのES-335が強烈に欲しくなるという夢を「見た」。 「見た」とカギカッコをつけるのは、正確に言うと、普通の夢のように視覚的な情景が浮かんだわけではなく、「ES -335が欲しい」という感情だけが寝ながらにしてふつふつと沸き起こったからだ。こん…

【短編小説】馬喰横山さんの思い出

小学生のとき、同じクラスに馬喰横山さんという女の子がいた。「バクロヨコヤマ」と読む。馬喰横山さんは背が高くて、ピアノを習っていて、少し栗色がかった髪の毛をいつもおさげにしていた。 3年生のとき、僕と馬喰横山さんは隣の席になった。 僕は身の回り…

【ビートルズ】僕は本当にジョン派なのか

オレオレ「赤盤」「青盤」から僕が本当にジョン派なのかを検証しよう ビートルズファンの間では必ず話題になる「ジョン派かポール派」かというテーマ。歴史的な事情もあり、両派の間では流血を伴う争いも珍しくありません。 かくいう僕は「ジョン派」を自認…

カッとなって、ビートルズの赤盤・青盤を選曲し直しました

「赤盤」「青盤」に異議あり! ビートルズのベストアルバムと言えば、「赤盤」(1962-1967)と「青盤」(1966-1970)だが、選曲(ジョージによる)に異論があるという方は多いはず! かくいう僕もその1人だ。もちろん、本気でむかついているとか、不満がある…

文章を書くことについて その2(花金、神田)

Twitterでは毎日投稿できても、ブログを毎日更新するというのは難しいものだ。 よくある「ウケるブログ指南」みたいなものには、日記みたいな記事を書いても誰も読みませんよということが、必ずいっていいほど書いてあるが、日記だろうがなんだろうが、毎日…