2022年、ZARDにはまる

・昨年から個人的な90年代J-POPブームで、今年もその傾向は続いているのだが、特に二十何年の時間を経て衝撃を受けたのがZARDだった。

・僕は平成初頭生まれの人間なのだけど*1ZARDの全盛期というのがいつだったのかよくわかっていなかった。というか、小学生の頃(90年中頃〜)にはアニメの主題歌に使われていたのを覚えているし、運動会では「負けないで」の替え歌を白組の応援歌として歌ったりした(こんなことをよく覚えてるもんだ)のでその頃がジャストで全盛期だったのだろうとフンワリ思っていたのだけど、もっと早く既に92、3年頃には大ブレイクしていて「負けないで」も93年のリリースだったということをWikipediaで調べて知った。そして、僕が思っていたのよりかなり長い期間にわたってヒットを出し続けていたのだということがわかった。

・90年代というのはミリオンセラーがポンポン出るJ-POPの黄金期だったけど、当時の僕は全くといっていいほど音楽に興味がなかった。まあ、小学生男子なんてみんなそんなもんだともいえるが。そして、不幸にして(僕が鈍感なだけだが)その後も長らく僕にとってZARDというのは「あの頃、テレビや街中で聴きまくった音楽」の域を出ることがなかったのが、十数年かかってようやく「ハッとした」(という表現がぴったりな気がする)のが去年のことだった。今になって驚くのは、当時は全く積極的な関心を持つことがなかったにもかかわらず、とにかく「ZARD、よく耳にした」という印象ははっきりしているということで、例えば「きっと忘れない」とかはもう十何年と少なくとも自覚的にはメロディーを思い出したことがないと思うのだが、YouTubeで再生してみると「ああ!このメロディー!」という感じで記憶が奥の方から蘇るようだった。

坂井泉水さんの書く歌詞には、「このままずっとそばにいたい」「君と歩き続けたい」(揺れる想い)のような、一見ちょっとびっくりするくらいにド王道っぽいフレーズも少なくないけど*2、それが歌に乗って耳に飛び込んでくる時に帯びる力が普通じゃない。坂井さんは膨大に書き溜めた言葉の中から歌にはまる言葉を選んでいたというのをいくつかのWeb記事で知ったけど、言葉を選ぶと言うのはこういうことかと思い知らされるというか、本当に衝撃的。

youtu.be

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*1:別に濁す理由もないのだが、何となくインターネットだから

*2:同時に「こんな自分に合う人は もういないと半分あきらめてた」というようなすごく私的な感じの言葉も少なくない。