野球

本格野球小説 Me And Mr.OCHIAI その4

Chapter4 青年の回想ーMe meet Mr.OCHIAI ※前回はこちら tomotaroohtako.hatenablog.com 明日は試合なのだ。さっさと夕食を済ませて早く寝てしまおうーー暗い部屋でベッドに体を横たえたものの、頭が妙な具合に興奮してなかなか眠れぬ僕はセブンスターを吸い…

本格野球小説 Me And Mr.OCHIAI その3

Chapter3 タバコ屋主人の回想ーThe old man and Mr.NAGASHIMA ※前回はこちら tomotaroohtako.hatenablog.com 「お前は明日の試合、第2打席でホームランを打つ」唐突な"予言”を僕に言い残して落合博満が去ってしまった後、僕は1人で黙々とグラウンドにトンボ…

夢で川相昌弘さんに会った

今頃思い出したのだが、昨夜の夢に川相昌弘さんが出てきた。しかも野球選手ではなく、左官というのか土官というのか、建設現場でコンクリートを扱う職人さんとして登場した。その作業着姿ときたら背番号0のユニフォームと同じくらいによく似合っている。これ…

本格野球小説 Me And Mr.OCHIAI その2

Chapter2 センチメンタル・ヒロミツ 落合博満は自宅に帰ると、スタジアムジャンパーを脱ぎ、セーターを脱ぎ、ズボンのベルトを緩めてそれも脱ぎ捨て、ステテコと肌着のシャツだけになって、広いリビングの真ん中に据えられた革張りのソファに腰を下ろした。 …

本格野球小説 Me And Mr.OCHIAI その1

Chapter1 トリプルクラウンの予言 「手が先だって言ってんの。そもそも手が出なきゃ、バットが球に当たるわけないだろ。手が出りゃ腰はあとから付いて来んだよ」と落合博満は、その日23回目のまったく同じセリフを僕に発した。「お前のはこうじゃん」 トレー…