読書記録、天気のことなど

・天候がますます日替わりすぎて今がなんという季節なのかわからない。梅雨なのだろうか。

・「梅雨なのだろうか」も何も、そもそも僕は梅雨というのが何月頃にあるものなのか、また1年に1度あるものなのか2度あるものなのか、30歳を過ぎて未だにきちんとわかっていない。かなりやばいと思う。まあ2週間か3週間くらい前に、テレビで沖縄が梅雨入りしたと聞いた気がするので東京はたぶんもう梅雨なんでしょう。

・僕は電車の乗り換えだとかちょっと難しい漢字の読み方だとか、そういうことは割ときちんと覚えている方だと自負しているのだけど、一方でこういう「梅雨とはいつ頃か」みたいな超基本クラスの常識がすっぽり抜け落ちているところが少なからずある。20代半ばくらいまではこういうことを人に喋って変わった奴だと思われるのを内心得意に思っていたようなところがあったが、この頃は普通にまずいとか恥ずかしいと思うようになって、この文章も書いて少し後悔している。

・2月に亡くなった西村賢太の「苦役列車」(新潮文庫)を読んだ。実は西村賢太の作品を読むのはこれが初めてで、要するに典型的にミーハーな動機による読書だ。しかも、僕が書店で支払った539円の一部が印税として西村さんの懐に入ることはもはや永久にないわけで、これは作中の貫太—というか西村さん—がそれこそ真っ先にぶん殴ってやりたいと思うであろう馬鹿読者だ。

・ここまで書いてみて、すでに自分の文章にどことなく「苦役列車」の影響がにじみ出ていることに気付いて恥ずかしくなる。文章というのはやっぱり基本的に恥ずかしいものだと思う。