言うまでもないが暑い。猛烈に。

・誰でも知っていることなので書くまでもないが、暑い。猛烈に。今日は日中、外を何度か出歩いた。台風の時などに「横殴りの雨」と言うが、「横殴りの直射日光」とでも言いたくなる凄まじい日差しから少しでも身を守るため、道沿いに並ぶお店の庇が歩道に影を作っているのを見つけるとそこ目がけて歩いていく。その影が途切れてしまうと、次は少し先の街路樹の下を目標に、また急ぎ足で向かう。小学生だった頃に、こんなふうに影から影に飛び移る遊びをしながら学校から帰ったものだが、今やってるのは間違っても遊びなんかじゃない。

・僕の少し前を歩いていたビジネスマンと思しき格好の中年男性は日傘を差していた。それを見て「あ、男性が日傘を……」という、去年までだったら一瞬とはいえ感じてしまっていた、そういう気持ちが最早ひとかけらも湧いてこないことに気づき、記録的なまでの暑さは人間の感性まで変化させるんだなと思った。

・しばらくしてその男性に信号待ちで隣に並ぶと、肩からかけているバッグに携帯扇風機(ハンディファン)を差し込んで顔に風が当たるようにしているのが見えた(左手は日傘、右手はスマホで塞がっていた)。